Presidio(葛山さま)訪問

Presidio Venturesという、住友商事系のVC(Venture Capital)に在籍しており、シリコンバレーのオフィスで日々業務をされている「葛山さま」を訪問。シリコンバレーについて教えていただいた。

シリコンバレー

  • Apple、Amazon、Facebookなど時価総額TOP5にランクインする主な企業がシリコンバレーに拠点を構える。なので、シリコンバレーが聖地と呼ばれている。

  • シリコンバレー = ecosystem。VCがベンチャーを発掘する→育つ→企業が育てばVCに還元され、企業が倒産すれば処理をする会計士などにお金が回る。動いているお金・規模はとても大きいが仕組みは至ってシンプル。

Presidio

  • 日本の商社や企業も、多くVCに参入してきたが、リーマンショックなどで撤退していった企業が多くある。Presidioは20年以上存続しており、ここの信用性を売りのひとつにしている。

米国で葛山さんが感じる最近の傾向

  • 日本は、AIに踊らされすぎている。有名メーカーが、数億払ってでもPresidioに情報提供をもとめてわざわざ米国に来る。AIを駆使した良いベンチャーの情報提供なども求められる。しかし、日本企業の特性などもあり、本当に良いと思ったものも日本では売れないことを多く経験してきた。

  • AI=神のように扱うのは危険。

  • 業務改善なのか業務改革なのか、どちらを目指しているんですか?と問いかけてしまいたくなるような日本企業は多い。米国はITをツールとして利用するのが上手く、既にパッケージ化されたシステムをはめ、矛盾が生じる部分は人のオペレーションを変えて対応しよう、という雰囲気が普通にある。

  • しかし日本だとそうはいかず、このシステムでは自分の企業の業務に合わせられないのでスクラッチ開発をしよう、という判断をしてしまうこともある。やり方に合わせて、全て一から作ってしまう。人のオペレーションを変えるのが、難しい。

  • 米国はなんでも、仕組みをつくるのがすごく上手。なんでも体系化し、仕組みを作り、「誰がやってもある程度の水準で実行できる」というシステムにすぐに乗せてしまう。

  • VCは、まだ利益の出ていないベンチャー企業へ投資する。投資して3年くらいは企業が育つ時間として必要。3年ほどたって良い企業を日本に広めようとしても、米国と日本では、日本が2、3年ほど遅れているため、投資を決めてから日本へ広め、利益を回収するまでには合計8〜10年ほどかかる。この時差は「どうにかできないかね〜」とおっしゃっていた。

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