The Power of Compassion

基調講演(思いやりのちから)

スタンフォード大学の心理学者であるKelly McGonial氏による講義。"思いやり"をキーワードにして、人々のアテンションや共感をどのように惹きつけることができるか、といった心理学の面からのUXアプローチ法の紹介。基調講演らしく、「人の感情を動かす」といったすごく大きなテーマの話だった。

今回のUXWeekは、全体的に「Sympathy」「寄り添う」「共感」などのキーワードが多かった。多くの文化背景の人々が集まる米国では、このようなキーワードがUXにも重要だという認識が、より強いと感じた。

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Kelly McGonial Health Psychologist / Lecturer / Author Stanford University -

講演内容

  • 私たちが関心を持っている"巨大"で"最先端"のアプリケーションも、日々の小さなアクションの積み重ねで出来ている。
  • この積み重ねに「物語」を感じられることが重要である。

Compassion suffering

人を満足させ、共感を呼び、揺り動かすためには、このようなキーワードがある。

  • attention:着目
  • action:行動
  • connection:つなぐ
  • motivation:刺激
  • satisfaction:満足

resilience(反発力)を利用する

上記のようなキーワードが作用すると、人には

  • fear:恐れ
  • hope:希望

のような感情が生まれる。このような感情を持っている時には、resilience(反発力)が働き、行動に拍車がかかる。この心理を利用し、人々にアクションを起こさせることができる。

What's compassion?

compassion(共感・思いやり)とは、"Just like me....!(まさに私のためにある!)"と、誰しもに思ってもらうことである。

つまり・・・

  • inattention:ぼーっとしていて無頓着な状態でも、自然にそこに気を払うようにできることである。
  • blindness:たとえ目が見えなくても、耳が聞こえなくても、designによってどんな人にも感動してもらうことである。

  • dehumanization:非人間化しているシステムに対しても「もしかして、誰かと対峙しているの?」と思えることである。

  • elevation:共鳴によって、人の気持ちを向上させることである。

compassion(共感・思いやり)とは、このような事象は発生させない。

  • fatigue:疲労
  • collapse:挫折

(be) contagious compassion

人々の向上心につながるようなcompassionはcontagious(伝播・浸透)していく。UXを向上するうえでは「compassion(共感)」をキーワードに置くことが最重要である、という言葉で講演が締めくくられた。

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