Design Dramaturgy. Designmaturgy.

(デザインでの劇的世界の作り方)

SlackのCreative Directorで、Slackのトーンマナーを監修するAnnna氏。Slackはどのような理念で人に寄り添っているのか、Surfaceではない根源的な指針が聞けた。見る世界が広いというか、Slackの向かう先が「You look nice today」というドラマティックな指針であり、それにあらゆる力を注ぐからこそあのようにDAにもすぐに浸透したSlackが出来たのだと実感した。

プレゼンの方法も、まさにDramaturgy。集中しようとしなくても聴いてしまうし、Anna氏がまるで隣の人に話しかけるように講演する。しかし馴れ馴れしい感じもせず、話自体は論理的に進んでいく。細かいことだがプレゼン資料も全てSlackのカラートーンで作られている。全てが一貫している。「だからSlackがここまで成長するのか」と、ありありと感じました。たくさん行われた講演の中で、一番感動的だった。

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Speaker Category Company twitter
Anna Pickard Creative Director / Voice and Tone Slack @annapickard

講演内容

Slackの指針

  • 小さく初めて、ユーザの意見をヒントに素早く育てる方法をとっている。
    2017-09-13 15 30 15

  • Slackの基本的な指針。
    2017-09-13 15 32 54

Slack
Confident (never cocky)
確立されていて信頼感があること(けども横柄・上から目線でない)
Witty (but not silly)
ウィットにとんでいること(けども皮肉的・低俗的でないこと)
Informal (but appropriate)
形式ばっていなく、くだけていること(けども適切であること)
Intelligent (always treating others as intelligent, too)
聡明であること(そしてユーザ達も聡明であると認めてくれていること)
Friendly (but not ingratiating)
フレンドリーであること(けども取り入るようなごますり的でないこと)
Helpful (never overbearing)
助けになり、有用であること(けども決して横柄でないこと)
★Clear,consise and human★最重要
明快でわかりやすく、人間的であること
  • humanとは、こういうこと。
    「改善したポスト機能へようこそ!」に続くボタンは、「Tell me more(もっと私に聞く?)」である。「さらに詳しく」などの機械的な文言ではない。 2017-09-13 15 46 02

  • これは少し極端だが、人間は、論理的で機械的なことずらずらと書き並べられても「いや!」と思ってしまうのである。
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VOICE and TONE

  • VOICE and TONEには、こんな要素がある。
VOICE TONE
Understanding yourself knowing who you are, how you speak and why. Understanding your audience. Knowing when speak , and not to.
自分自身(チームや企業も含む)を理解し、何を発するか、なぜ発するかを理解する オーディエンス(ユーザも含む)を理解し、発するタイミングを知る。
  • VOICE and TONE は、

    • part1: Building and scaling a voice. (言うべきことを発見して構築する)
    • part2: Using it responsibly.(それを適切に使う)
  • 適切に使われていない例は、これ。もし構築したVOICEが「テントウ虫」だとしたら、このような表現は適切でない。テントウ虫は、一匹で可愛いもの。
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  • VOICE and TONE 演出とは、観客の声を代弁するようなもの。システムを使っていると、ユーザには色んな気持ちが浮かぶ。

    • Why are we doing this?
    • Why are doing it this way?
    • What does this mean?
    • What is really happening in this moment?
  • それらの疑問や感情に適切に答えていくのがVoice and Tone。そしてSlackは、それがウィットにとむことを指針にしている。
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    (トラクターの意味は聞き取れませんでした・・・)

なぜ人間的にするのか?

  • Slackはなぜ「human」なシステムを目指すのか。なぜ「human」をそんなに大事にするのか?答えはすごくシンプル。
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    (人生は短い。そんな中で大半を占める業務時間に、無機質なシステムを操作し、怖い顔で仕事をしたい?とAnna氏が言っていた)

  • Each day will better than the last. This one especially.
    日々の毎日が、前の日よりも良い日であること。これが特別重要である。

  • そんな考えから、SlackでのEmoji利用は生まれた。
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  • やはりちょっと嬉しい。読む気になる。ニュアンスが伝わる。
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Slackが見る先

  • A dramaturg helps the audience find their place in the world of the play.
    劇的な演出は、audience(ユーザ)が、「遊べる世界・楽しい世界」を見つけることを助ける。

  • Show people a mirror in whatever they're looking at.Make people feel seen.And recognized.And acknowledged.
    人々(ユーザ)が密かに求めているもの、見ているもの(Insight)を体現してあげること。そうすれば、新しいものではなく前からあったもののように、自然に馴染む。そして受け入れてくれる。

  • Slackは、「人々が良い1日を過ごせるように」日々進化していきます。 img_3683

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